S8 最終449位、最高・最終レート2001 

初手対面+ミミイダイトウ(withマスカーニャ)

 

初めまして、「くさねこ」と申します。S8でレート2000を達成しました。今まで苦戦していた新ルール最初のシーズンで2000に乗せられたので、少しは成長しているようでホッとしています。記念に構築記事を書いてみましたので、良ければ目を通していただけると幸いです。

 



 

■構築経緯■

いつものように相棒枠としてマスカーニャを思考停止採用。

特に今シーズンは多忙で1戦1戦にあまり時間はかけられない背景から、対面的な構築にしたいと思い、襷を持った対面性能を活かした型が良いと考え軸に合わせて技を検討方針とした。

あまり考えずにサクサクと試合を進めたかったため、超火力を押し付けて相手を一発で吹き飛ばせるガチグマ、ガチグマの遅いSをカバーするのと、マスカーニャが起点にされがちな環境に多い竜舞カイリュートリックルームで切り返せるミミッキュと合わせて採用し軸とした。ここまで来れば、剣盾時代の初手ダイマ+ミミノラゴンのような感覚で初手に出して荒らす枠として対面性能の高いカイリュー、命がけが決まれば2vs2から開始できて時間短縮になるスカーフコノヨザル等を添えて、

 

「初手対面枠+ミミッキュ+ガチグマ」

 

を基本選出として潜り始めた。ガチグマは最遅で採用していたが、ミミッキュでトリル展開ができなかったり、常に地面技やノーマル技を透かされるリスクや、トリルを枯らされた時にガチグマでの全抜きは難しいこと、火炎玉発動前の1ターン目火力が控えめなこと、非トリル下でヘイラッシャ、ディンルー、モロバレル等の後手を取ってしまうため、相手が高速アタッカー+低速クッションのような選出をしてきた場合にトリルをしてもしなくてもどうにもならないことが多発し上記を断念した。

そこで、同様にトリルエースとして採用でき、ガチグマと比べて1ターン目から火力を出せて先制技が使えるという大きい利点があり、何度かボコボコにされて強さを身に沁みてわからされた適応力イダイトウ♂(以下、この記事ではイダイトウと表記)を新たな軸として採用し、

 

「初手対面枠+ミミッキュ+イダイトウ」

 

を基本とした。

適応力の仕様や技範囲からもイダイトウのテラスタルは必須ではなく、初手からテラスタルを積極的に使っても良い対面駒としてカイリュー枠の飛行テラバカイリュー、パオジアンに強めでテラスタルによる耐性変更で打ち合い性能の高いヒードランを採用、最後に適当にスカーフパオジアンを採用して潜り始めたが、初手要員としてマスカーニャカイリューヒードランでほぼ対応できることや、受け系構築を崩せるポケモンが欲しい考え、パオジアンを抜いて前期も採用した崩し特化ディンルーを採用し構築が完成した。

 

 

■コンセプト■

 

・1戦1戦にできるだけ時間をかけない

・テラスタル込みで良いので初手で一匹以上倒し、ミミッキュ+イダイトウで詰める。

 

 

■個別解説■

マスカーニャ

 

特性:しんりょく
性格:いじっぱり
持ち物:きあいのタスキ
テラス:ゴースト
実数値:151-178(252+)-93(20)-90-90-173(236)
技:トリックフラワー / はたきおとす / ふいうち / テラバースト

 

 

相棒枠

調整は前期と同じだが、特に不都合なかったのでテラスタイプだけかえてそのまま。

調整意図は大体のパオジアンやハバタクカミを深緑トリックフラワーで確1、相手のマスカーニャをトリックフラワー+深緑トリックフラワーで大体落とす、キノガッサにマッパ受けた後の深緑トリックフラワーでガッサを確2圏内。Sラインは最速パーモット抜き。

※下記リンク記事より引用しています

hassamuchuu.hatenablog.com

 

技は深緑含めたトリックフラワーと叩き落とす、不意打ちで完結している。ラストひと枠は自由枠だが、環境に多いカイリューの神速を透かしてわんちゃんを作ったり、相手のキノガッサやコノヨザルと対面してもなんとかなるよう最後の枠にゴーストテラバーストを採用したが、ほとんどテラスタルは使わないので2試合くらいしかこの局面は訪れなかった。

水ウーラオスには強いが取り巻きに弱かったりするので出しどころは難しかったが、出した試合は活躍してくれた。前期と比べて選出率がやや低くなってしまったことは残念なところであったが、後述の通り選出誘導として成り立っているし、相棒が瀕死になる頻度が減ったことは良かったかもしれない。

実は終盤やや増加していたイダイトウのメインウェポンを半減で受けられ、不意打ち択をしかけられる所が偉い。

 

 

 

カイリュー

特性:マルチスケイル
性格:いじっぱり
持ち物:ラムのみ
テラス:ひこう
実数値:167(4)-204(252+)-115-108-120-132(252)
技:しんそく / じしん / テラバースト / アンコール

 

カイリュー枠採用。いわずもがな、壊れ特性マルチスケイルとテラスタルとの相性の良さ、補助技豊富と何をやらせても強いカイリューがレギュDでも弱いわけなかった。

今回は初手置きにしてテラスタルを積極的に使って1体以上持っていくことを目標としていたため、単純に配分は攻撃特化と準速。

通りの良いタイプ一致の飛行テラバースト、テラバーストを半減してくる鋼に通る地震、優先度+2強力先制技のしんそくは確定、汎用性が高く相手の補助技を縛って展開を阻害するアンコールを採用とした。構築にマスカーニャやディンルーを採用しているため、キノガッサ入りの構築は大体初手にキノガッサを投げてくるので、それをカモるためにラムのみとした。相手がカイリューと撃ち合わずカバルドンに引いてくる時もテラバで押していけば良いことが多く、その他不意の状態異常対策として数えきれないくらい役立ったので正解だった。状況によって相手を削って退場、もしくは何かをアンコールで縛って退場するか、残してミミッキュに引く選択肢があって臨機応変に対応した。

 

 

ヒードラン

特性:ほのおのからだ
性格:ひかえめ
持ち物:ゴツゴツメット
テラス:フェアリー
実数値:185(148)-99-127(4)-200(252+)-127(4)-110(100)
技:かえんほうしゃ / だいちのちから / テラバースト / ヘビーボンバー

 

パオジアンにつらら落とし怯みを拒否して対面打ち勝てるポケモンとして採用。前期も参考にさせていただいたしざよさんの動画(下記リンクあり)にちょうど上記型が紹介されており、ビビっと来てそのまま努力値配分を拝借した。

 

遅いカイリューやサーフゴー抜き

余りHP 当倍の鉢巻き水流連打などを耐えたりする(※下記動画より転載しました。サムネがイダイトウだったが、ヒードランに目を奪われた)

youtu.be

 

基本カイリューとの選択で初手に置き、テラスタルを積極的に使ってできれば1体以上持っていく。初手置きするので炎技が飛んでくるわけもなく、接触による上振れ要素を期待して炎の体採用。

パオジアンが突っ込んでくる場合、基本的にはつらら落としを押さず、聖なる剣などから入ってきてウーラオスは格闘技や水流連打で入ってくることが多いのでフェアリーテラスで半減(当倍でダメージを軽減)してゴツメを触らせて襷を潰して返しの技で逃がさずワンパンするのが理想。引いてくる方も多かったので、火炎放射かテラバーストを引かれた時のことを考えて通る確率の高い方を選んでいた。突っ込んでくるパオジアンを確実に屠りたいため、命中率が低いマグマストームは今回不採用。

ヘビーボンバーは水テラスをしないハバタクカミをワンパンするために採用、大地の力はミラー意識で採用した。

 

ミミッキュ

特性:ばけのかわ
性格:わんぱく
持ち物:のろいのおふだ
テラス:ゴースト
実数値:162(252)-111(4)-145(252+)-63-125-116
技:かげうち / じゃれつく / トリックルーム / のろい

 

トリックルームからの切り返し要員。基本的な動きは呪いを押して退場。水ウーラオスに貫かれてトリックルームを張れないことがないように、皮が剝がれていても特化水テラス水流連打くらいまでなら良い乱数で耐える火力アップアイテムを持っていないパオジアンなら皮ダメ→つらら→礫までは耐えられるので、1回怯んでもトリルから呪いを入れられる。じゃれつくを当てて呪いができればパオジアンも倒せる。たまに初手がかみ合わずやむなく皮を盾に受け出す時があったのでこの調整はまあまあ活きた。

命の珠は珠ダメで耐久が削れてやりたいことができなくなることを懸念し、少しでもかげうちのリーチを伸ばすために雑に呪いのお札を持たせた。しかし、当然ながらそもそも火力に振ってないのでかげうちで落としてほしいところで落ちないケースが多々あったので調整は要検討。いつもの珠ミミッキュ感覚で攻撃技を撃つたびに「弱っ!!」とつぶやいていた。

同系統のミミッキュを使っていた方は多いと思うので、もっと良い調整を皆さんの構築記事を読んで勉強させていただきます。

ラスタルはまず使わないが、適当にかげうちのリーチを伸ばすゴーストテラス。

 

イダイトウ

特性:てきおうりょく
性格:いじっぱり
持ち物:しんぴのしずく
テラス:みず
実数値:227(252)-180(252+)-86(4)-90-95-98
技:ウェーブタックル / おはかまいり / アクアジェット / みがわり

 

最大火力の攻撃特化、防御面は火力アップアイテムを持ってないハバタクカミのシャドーボール耐え(臆病なら確定耐え、控えめなら低乱数引かなければ耐え)、その他細かい調整が苦手かつ面倒くさかったのでHPに全振りした。イダイトウミラー時にトリル下で上を取られたくなかったのでSには余りを振らなかったが良かったかはわからない。S種族値78と抜ける範囲も多かったので下降補正をかけなかった。

 

本構築のエースであり、水とゴーストの範囲が広く等倍であれば大抵のポケモンを押しきれてしまう。ヘイラッシャや終盤環境にやや増えた?ドヒドイデも威力150+適応力お墓参りであれば押し切れてしまう。先制技もあり、意外と耐久もあり一発耐えたりもするので最悪トリルが切れてしまっても早いポケモンと撃ち合える。S種族値も78とまあまあなので逆に遅めのポケモン相手にはトリルを押さないで普通に上から殴る選択肢もある。

水技最大火力のウェーブタックル、先制技のアクアジェット、最大火力150のタイプ一致お墓参り(実は非接触技なのでゴツメやトーチカに触れない)まで確定。最後のひと枠はモロバレルのキノコの胞子やヘイラッシャのあくびをカットできて、さらに不意打ち択のワンチャンを作るために身代わりを採用。場合によってはこれらの低速ポケモンを起点にして身代わりを残して突破して後続も倒すといった動きが最善なこともある。試合展開や相手の構築によってはトリックルームをあえて使わない方が強いこともあるので、思考停止での立ち回りは禁物である。

適応力の仕様からあまりイダイトウにテラスタルを使う必要もないが、最後までテラスタルを使わなかった時に不意打ちを等倍にでき、アクアジェットを含めた水技の火力底上げという意味でテラスタイプは水とした。

 

 

ディンルー

特性:わざわいのうつわ
性格:ようき
持ち物:たべのこし
テラス:どく
実数値:257(212)-130-151(44)-67-100-106(252+)
技:すなじごく / カタストロフィ / ちょうはつ / みがわり

 

前期も採用した受け系ポケモンを嵌め殺す崩しディンルー。これも前期しざよさんの動画をみてそのまま拝借した型で、マスカーニャ欄で貼ったリンクからの転載です。

 

・HP161n、A212ヘイラッシャのウェーブタックルが身代わり94%耐え

・最速にすることでほとんどの耐久系ポケモンの上を取れる

 

上記5体まででだいたいの構築と戦えるが、受け系の構築を崩す手段がイダイトウのお墓参り連打でなんとかなるかどうか、しかしその時はおはかまいりの火力をあげるために数的不利を取っている状態になっているはずなので、先に毒びしを撒かれたりするとしのがれてしまうことが予想された。いろいろ対策枠を考えたところ、やはり頭を使わず受け系を絶対倒すこのポケモンが安定しすぎて採用した。

基本は受け系構築にしか投げず、初手テラスタルして毒耐性をつけてドヒドイデをキャッチしたり、身代わりで色々透かしてから嵌めていく。即降参が貰えるか、相手を荒らしまくってからイダイトウを通せる。

逆に性能が尖りすぎてるので一般ポケモンの相手は非推奨。選出画面でキノガッサを誘い出してカイリューでアドバンテージを取る役割としても意味があったと思う。

 

 

 

■基本選出・立ち回り■

ほとんどの場合、

・初手マスカーニャorカイリューorヒードラン+ミミッキュ+イダイトウ

 

初手は相手の構築に一番通るポケモンキノガッサ入りやゴリランダー+オオニューラにはカイリュー優先、パオジアン、ランドロス等のカイリューが苦手な物理に寄っていたらヒードランカイリューヒードランを投げることが多かった。

基本は初手にテラスタルを使って良く(マスカーニャは初手ではコノヨザルとキノガッサと鉢合わせた時以外はテラスタルは切らない)1匹以上持っていくか最低でも相討ち狙い。

ヒードランはテラスタルを見せて削れてしまえば後につらら落とし等で落とされてしまうだけなのでそのまま雑に切ってミミッキュに繋ぐことが多かった。カイリューは取っておくことで相手の展開を阻害したり、相手の竜舞を積んだカイリュー(耐久に振った残飯竜舞カイリューをよく後出しされた)をミミッキュと合わせて何パターンかで嵌められたり、第2のトリルエースにもなれる(神速をアンコールで縛ってミミッキュに引いたり、神速へミミッキュの皮を温存しながら投げて飛行タイプとゴーストタイプでカイリューの技を透かす構えを見せながらトリックルーム下から飛行テラバで逆襲したり等)ので、柔軟に立ち回った。

基本はミミッキュトリックルームをしていくが、イダイトウより遅いポケモンが多い構築相手にはトリックルームをすることが必ずしも正解とはならないので、そこは見極めが重要。

 

受けループには

・初手ディンルー+カイリューorミミッキュ+イダイトウ

 

初手にテラスタルしておかないとドヒドイデのレッドカードで退場させられた時に毒びしを撒かれて試合終了するので躊躇なく切る。ディンルーで嵌めると早めに降参をもらえることが多いが、試合が続く限りはTODを視野に入れながら数的不利を取らないようにディンルーでできるだけ荒らす(早く終わらせたいとはいっても確実に勝利する方が大事)。イダイトウの最大火力お墓参りで全抜きが確実と判断すれば雑に2匹を切ってラス1イダイトウで身代わりを置きつつお墓参り連打。

 

■重いポケモン

・パオジアン、悪ウーラオス、マスカーニャ、ドドゲザン等の不意打ち持ち

温存されたり後発で出てくるとイダイトウと対面するが、不意打ち択に毎回魂を込めなくてはいけない。イダイトウより早い相手だと身代わりをしている間にトリックルームを枯らされてワンチャンもほぼなくなるので余計にキツイ。レート2000に到達した日以外は不意打ち択で負けまくった。

 

・ハバタクカミ(瞑想水テラス型)

ヒードランでは突破できず、逆に起点にされてしまう。瞑想だけならトリックルームで切り返せるが、身代わりを残されると詰み。全員が身代わり瞑想水テラス型ではないので、そこは割り切ってヘビボンを撃っていた。

 

・サーフゴー(特にHBベースの水テラス)

ミミッキュトリックルーム呪い発動に特化しすぎて攻撃性能が皆無のため、呪いも効かずに起点にされてそのまま全て破壊されてしまう。

 

・チオンジェン、トドロクツキ

イダイトウのメインウェポンを全て半減されて突破ができない。なんとか飛行テラスカイリューやフェアリーテラスヒードランで圧をかけてテラスタルを切らせるしかなかった。

 

・サンダー

マスカーニャカイリューは不利を取り、ヒードランは五分五分くらい。一応ミミッキュ+イダイトウで勝てるが、サンダーを重く見てヒードランを投げたいけど相手の構築的にカイリューを投げるしかない時には初手のアドバンテージを取れない可能性が高く頭を抱えていた。

 

・テツノカイナ

イダイトウより遅く、イダイトウでもさすがにワンパンはできず、ワイルドボルトで確定を取られ、雷パンチもA振りなら半分以上の乱数で落ちてしまう。相手のラスト1匹を予想してトリックルームを展開した後(テツノカイナ以外なら勝ち場面)出てきた相手がテツノカイナで詰みという場面が多々あって泣かされた。

 

■最後に■

今回はずっと資格試験勉強を並行していたり、最終週に仕事が密集していたせいで忙しく、レート2000で撤退しました(本当は潜らない予定だったのにポケモンが楽しすぎてここまでやってしまった)。レート2000取れたことは非常に喜ばしいことである一方、ここで止まることに悔しさを覚えるようにもなってきました。8月9月はリアル的に今度こそ厳しいと思いますが、10月以降で上位帯の戦いに食い込めるよう、最終2桁を目標にもっと力をつけていきたいです。

願わくば10月以降、上位禁止ルールとかが来てマスカーニャが天下を取れる環境にならないかなと淡い期待を抱いています。

 

ここまで閲覧いただき、ありがとうございました。

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